creampretzel’s blog

読書の記録。時々、趣味。

「10倍速く書ける超スピード文章術」を読んで。

 

10倍速く書ける 超スピード文章術

10倍速く書ける 超スピード文章術

 

 <概要>

文章を書く作業の9割は「素材集め」であり、これができれば迷うことなく一気に書き上げられる。

「素材」とは文章に説得力をもたせる「独自の事実」「エピソード」「数字」のこと。わかりやすい文章に必要なのは文才などではなく、「素材」であり、事前の素材集めができれば文章を一気に書き上げることができると筆者は主張する。筆者の過去の記事を例に出しながら、素材の重要性やその集め方、文章を書く上でのテクニックなどについて書かれた一冊。

 

<印象に残った部分>

・文章の「目的」「読者」を明確にする

文章を書く上で一番最初にやることは、「目的」と「読者」を明確にすること。これができていなければ、文章がブレる。

 

・読み手が大勢想定される場合は、特定の一人を想定する

みんなに伝わる文章を書こうとすると結果的に誰にも伝わらない。書いた文章を誰に読んでもらいたいか具体的に想定することで、わかりやすく説得力のある文章が書ける。

 

・文章を書くことが決まった瞬間から常にアンテナを立てて素材を集める。

素材がなければ中身のある文章を書くことはできない。文章を書くことが決まった瞬間から、素材集めを意識る。素材は忘れないうちにメモし、できるだけたくさん集める。

 

・素材集め→グルーピング→構成決め

集まった素材をグルーピングし、文章が最も説得力を持つようにグループの順番を決める。文章の構成が決まれば、あとは一気に書くだけ。

 

・形容詞はできるだけ使わない。具体的に書く。

「非常に」「とても」など形容詞を具体的な「素材」に置き換えると、文章は説得力をもち伝わりやすくなる。(例:すごく寒い→零下5℃の寒さ)

 

<感想>

・文章を書く上で素材集めが重要だということは以前から実感していたが、素材の集め方や使い方といった部分はわかっていなかったので参考になった

・今までは文章を書き始めるときに素材を思い出していたため、文章を書くのが遅かったのだと気づいた。これからは文章を書き始める前からできるだけ多くの素材を集めるよう意識したい。

 

「幸福優位7つの法則」を読んで。

 

幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論

幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論

 

 <概要>

「人は成功したから幸福になるのではない、幸せを感じるから成功するのである」

多くの人が、幸福感は成功のあとに立つものだと信じている。しかし実際はむしろ逆であり、幸せを感じているから成功できるのである。なぜなら人の脳は幸福を感じているときに最大のパフォーマンスを発揮するようにできているからであり、日頃から幸福感を高めることが成功への近道だと筆者は説く。

科学的な知見をもとに、幸福感と脳のパフォーマンスについて語った一冊。

 

<ポイント>

ここでは7つの法則のうちいくつかを紹介する。

・ハピネスアドバンテージ

幸せを感じることがパフォーマンス向上につながるという話。幸福ホルモンと呼ばれるドーパミンセロトニンが増えると、脳の学習機能部分が活性化する。そのため、幸福感を感じることで脳を活性化しパフォーマンスを高めることができる。また、ポジティブな気分は視野を広め多くのことに気づくことができる。一方で、ネガティブな気分は視野を狭めてしまう。

 

テトリス効果

テトリス中毒者には目に入る建物や道具すべてが、テトリスの形に変換される。これは、脳がテトリスに特化した状態になっておりテトリスに関連する情報に優先して注目してしまうからであり、このような脳の効果を「テトリス効果」と呼ぶ。テトリス効果は、訓練すれば脳が注目するものを選択できるということを示している。普段から幸せな出来事に注目する訓練をしていれば、幸福感を高めポジティブな気分でいられる時間を長くすることができる。そして幸福感が高まれば視野が広がりアイデアやチャンスに気づきやすくなる。

 

・ソーシャルへの投資

仕事が苦しく忙しいとき、多くの人が仕事場にこもり一人になろうとする。しかし、人間関係の欠乏は精神的にダメージを与え、パフォーマンスを落とす要因となる。親しい人と触れ合う時間は幸福感を高め、仕事の効率を高める。そのため周囲との関係性、支えは最高の資産であり、どんなに忙しくとも親しい人と過ごす時間は最も犠牲にしてはならないと筆者は説く。

 

<感想>

・読書前は「幸福感」と言う言葉にスピリチュアル・非科学的な印象を受けたが、本書を読んでみたところそんなことは一切なかった。本書では科学的な知見も記載されており、非常に説得力の高い内容だと感じた。

・幸福感が成功の先に立つという発想は今までなく、目からウロコだった

・幸福感の重要性にも納得でき、幸福感を高めるための具体的な方法が数多く記載されているため非常に参考となった

・しかし、個人的には少し疑問もあった。確かに幸福感は視野を広げるが、同時に油断も生じやすくなりミスが増えることも予想される。幸福感のメリットだけではなくデメリットについてもう少し記載が欲しかった。

 

「ベスト・パートナーになるために」を読んで。

 

 

<概要>

なぜ女の常識を男はわからないのか?なぜ男の気持ちを女はわかないのか?

それは「男」と「女」が全く異なる生物だからである。男と女では考え方から価値観まで全く異なるのである。

 

本書では、男と女が「何を大切にするのか」「何に恐怖するのか」「物事をどのように考えるのか」等の相違を解説し、ベスト・パートナーとなるためのアドバイスを説く

 

<印象的だった内容>

男は「挫折」が怖い、女は「拒絶」が怖い

男は相手から能力を認めてもらうことを喜びとする。そのため、自分のできないことを相手に見せることを恐れる。

女は相手に共感してもらい大事にされることに喜びを感じる。そのため、相手から拒絶されることを恐れる。

 

問題を抱えると、男は「黙る」、女は「しゃべる」

男は問題を一人で解決することにプライドを感じるため、それらが解決するまで他人に話さない傾向がある。

女はストレスや問題を周りと共有し気持ちを共有し対処しようとする。

そのため、「男が悩みを打ち明けてくれないことに女が傷つく」「抱えている問題に対して女が助言しようとすることに男が反発を感じる」といったことが起こる。

 

男はプレゼントの「価値」を重視する、女はプレゼントの「頻度」を重視する

男は渡したプレゼントの価値が高いほど、相手からの点数は高いと考える。

女にとってプレゼントは相手が自分を気にかけてくれている証拠であり、価値はそれほど重要ではなく頻度を重視する。

 

 

<感想>

・私は男だが、この本における男性の解説には思わず頷いてしまった。なので、おそらく女性の解説部分もあたっているのではないかと思った

・最近パートナーとすれ違い気味、パートナーをもっと理解したい、と考えている人にオススメの一冊

・男にお願いを聞いてもらう3stepが書いてあったが、これをやられたら言うことを聞いてしまいそうなので彼女にはあまり読ませたくない笑

 

 

「ソロモンの指環 -動物行動学入門- 」 を読んで。

ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF)

ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF)

 

<概要>

動物は私達人どれだけ本来の姿を見せてくれているのだろうか?

動物園などで見られる動物たちは、檻などのストレスによって本来の姿や生態を見せてくれていない場合が多い。ノーベル受賞者であり、この本の著者であるローレンツは動物たちを放し飼いに近い状態で飼い、ともに生活することで動物本来の行動や生態に迫った。

 

ローレンツの溢れる動物愛と、動物たちのユニークな行動や生態。

ローレンツは動物たちをこよなく愛し信頼関係を築くことで、動物たちの行動や生態を詳細に観察した。本の中では、動物たちのユニークな行動や生態がメインに描かれており動物たちの意外な一面などを知ることができる。加えて、ローレンツと動物の愉快なエピソードも多く、ローレンツのユーモラスな人間性も面白い。

 

 

<印象に残った箇所>

鳥には初めて見た相手を親として認識するなど、「刷り込み」と呼ばれる本能がある。

「刷り込み」は多くの人が知っているだろう。ある種の鳥は、生まれてはじめて見た生き物を親と認識する。また、ある期間に見たものを求愛対象として認識してしまう鳥なども存在する(本ではゾウガメを恋愛対象としてしまった鳥の話が記載)。これらの認識は一度刷り込まれてしまうと、生涯変わることはない。

 

鳥には、天敵を本能的に「知っている」種と、親から「教えてもらう」種がある。

カワサギやカモなどは天敵であるネコやキツネをたとえ初めて見ても、それが警戒するべき相手であることを本能的に知っている。一方、コマクガラスはこれらが警戒すべき相手であるかどうかは本能的にわからない。親や仲間に教えてもらうことで初めてこれらが警戒すべき天敵であることを知る。 

 

喧嘩の際、鳩は相手を殺すまで止まれないが、狼は相手が降参すればそれ以上は危害を加えない。

平和のイメージが強く特に鋭利な武器を持たない鳩であるが、檻の中で鳩同士の喧嘩が始まれば片方が死ぬまで喧嘩は止まらない。一方、強力な武器をもち獰猛なイメージの狼は、相手が降参の意志を見せれば「本能的に」それ以上の危害を加えることができない。これは狼の場合、同種で殺し合って絶滅してしまうことを防ぐために本能的なストッパーが発達したのに対し、鳩は飛んで逃げることもできるため同種同士で殺し合いになる確率が少なく、そのためストッパーが発達しなかったと考えられる。

 

<感想>

・「動物行動学入門」といった学問的なタイトルであるが、文章を含め内容は非常にユーモラスなので楽しみながら読み切ることができた。

・動物の生態や行動について初めて知る内容ばかりで興味深く、勉強になった。

・ペットを飼う心構えやおすすめのペットなどにも触れているので、動物が好きな人はもちろんペットを飼うことに関心がある人などに是非オススメしたい一冊。

 

 

 

アウトプットの重要性

突然だが、アウトプットの重要性を強く感じた。

 

今日、ある事柄について質問されたが、答えられず悔しい思いをした。

しかも、その事柄は以前説明を受けていて理解していたはずだった。

しかし実際は理解したつもりになっていただけで、身に付いていなかった。

 

この失敗は話を聞いただけで満足してしまっていたことが原因だと思う。

人から話を聞いたり、本を読んで得た知識は、本当の意味で理解できていないことが多いし、仮に理解できていてもすぐに忘れてしまう。さんざん言われていることだが、得た知識を自分のものとするためには、いわゆるアウトプットが重要なのだろう。

 

というのも、「他人の言葉」で受け取った情報は自分の中にはなかなか染み込みにくいからだと思う。アウトプットという作業は、得た知識の内容を噛み砕き、「自分の言葉」に言語化することだと思う。言語化する過程でより深く理解できるし、自分の言葉にすることで忘れにくくなるのだと思う。

 

 

今回の件では、アウトプットの重要性を身にしみて感じた。

今後、なにか知識を得たら積極的にアウトプットをして、その知識を自分のものとするようにしたい。

特に、このブログでは読書の記録をしているので、本で得た知識などはこのブログを通してアウトプットしていきたい。

「街並みの美学」を読んで。

 

街並みの美学 (岩波現代文庫)

街並みの美学 (岩波現代文庫)

 

 

<概要>

「なぜ西洋の街並みは日本に比べ、美しく洗練されているのか?西洋と日本の街並みでは何が違うのか?」

このような疑問は、西洋の街・都市を歩いた経験のある人ならばほとんどが感じたことがあるのではないか。

この本では、このような疑問に対し人々の考え方や風土の違いといった観点から論理的に考察している。

また、美しい街並みを作るための手法について具体的な提案についても言及している。

 

<印象に残った箇所>

日本人は住まいを街とは切り離された空間と考えるのに対し、西洋人は住まいを街の一部と考える。

・住まいは、日本人にとって家庭という私的な内部秩序であり、一方で西洋人にとっては街のような公共的な外部秩序の一部である。このことは家の中で日本人が靴を脱ぐことにも現れている。(もちろん気候や建築様式による部分もある)

・つまり日本人にとって都市空間は「外」の空間であるから、都市空間を整備したり、広場などに彫刻を置こうという考え方が生じにくい。

・また個人が所有する庭も、日本人にとっては内的秩序の一部であるため外的秩序との間に塀が存在する。したがって日本では庭は外部から見えることがなく街並みの構成に貢献することがない。

 

日本では、多数の看板が乱立し建造物の輪郭が曖昧になっている。

・建築物の外壁は街並みの形成に重要な役割を果たす

・西洋では街の外壁は統一的であり、絵になる

・日本では突出した大きな看板が乱立しており、建築物の外壁は殆ど見えない。したがって建築物の輪郭が曖昧になり絵にならない。

 

開かれた公園を作ることが、美しい街並みに貢献する。

・日本の公園、例えば日比谷公園などは塀などに囲まれているため都市空間から孤立しており、街並みの構成に貢献していない

・街並みを美しくするという観点では、開かれた公園が望ましい

・たとえ小さくても開かれていて手近にある公園を増やし、市民に親しまれる憩いの場を増やすことが重要である

 

<感想>

・非常に論理的で説得力のある文章、日本語も綺麗であり読んでいて気持ちがいい

・街歩きが好きな人にもおすすめの一冊、新たな視点で街を眺めることができる

・日本人は街並みといった外部方向への美意識が乏しいという点は共感した。しかし、言い換えれば内部への美意識は西洋にも劣らないと言えるのではないか。今後、その内部への美意識を少しずつ外へ向けていくことが重要であると感じた。

 

 

<本詳細>

「街並みの美学」芦原義信

  2001 岩波書店 

ブログ初挑戦!

人生初のブログをはじめました!

 

ブログのテーマは「読書の記録」にするつもりです。

 読んだ本の感想や、おすすめの本について書いていけたらいいなと考えています。

 

 

ブログを始めたきっかけは、読んだ本の内容を忘れないようにしよう、と思ったからです。

 

私は本を読んでも、内容をすぐに忘れてしまうことが本当に多いです。

小説などはもう一度楽しめるので良いですが、せっかく読んだ勉強の類の本やビジネス本の内容をすぐに忘れてしまうのは困りものです(笑)。

 

そこで読んだ本について印象に残ったことや感想をブログに残し、読書の記録をつけることで本の内容を忘れないようにしよう、と思いました。

 

今後は週一のペースで更新することを目標に頑張りたいと思います!